第5章 隣接業界

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Ⅰ.共済制度とその主な商品


共済事業については、各種の協同組合、労働者共済生活協同組合、各都道府県の生活協同組合や自治体などが行っています。

1.JA共済


原則として農業協同組合(JA)の組合員およびその家族を対象として、農林水産省の監督のもとに事業を運営しています。


(1)生命共済

①種類・・・個人向けに民間生命保険の養老保険および定期保険特約付養老保険に相当する養老生命共済、終身保険および定期保険特約付終身保険に相当する終身共済、定期保険に相当する定期生命共済、こども共済などがあり、他に「がん共済」(平成14年4月)、「医療共済」(平成22年4月)、「介護共済」(平成25年4月)、「生活障害共済」(平成30年4月)、「特定重度疾病共済」(令和2年4月)などがあります。
また、団体向けに団体定期生命共済などもあります。


②最高限度額
養老生命共済・終身共済・定期生命共済・・・通算して5億円
こども共済・・・1,000万円
医療共済・・・30万円(1回の入院)
団体定期生命共済・・・3,000万円


(2)年金共済

平成16年4月に発売されたJA共済の「予定利率変動型年金共済」は保証期間付終身年金タイプと定期年金タイプがあり、告知扱(無診査)、掛金建てで加入でき、契約6年目以降1年ごとに予定利率(最低保証予定利率が設定されている)を見直します。なお、一度増加した年金額は減ることはありません


<年金の種類>

①保障期間付終身年金タイプ
・10年保証期間付終身年金 ・15年保証期間付終身年金
保証期間中は被共済者の生死に関係なく年金が支払われ、その後は被共済者が、年金支払日に生存しているとき、終身にわたって年金が支払われます。

②定期年金タイプ
・5年定期年金 ・10年定期年金 ・15年定期年金
被共済者が、年金支払期間の満了するまでの間に到来する年金支払日に生存しているとき、年金が支払われます。


2.労働者共済

●労働者共済には、産業別に運営するものなどがあり、代表的なものはこくみん共済 coop<全労済>(全国労働者共済生活協同組合連合会)があります。


●こくみん共済 coop・・・厚生労働省の監督のもと、組合員を対象に各種共済事業を行っています。こくみん共済 coopの代表的なものは、「こくみん共済」です。その他に「せいめい共済」、「総合医療共済」、「ねんきん共済」などがあります。

●「こくみん共済」・・・総合タイプの掛金は、年齢・性別に関係なく一律のものがあり、1年更新掛け捨てです。毎年の決算で余剰が出れば、原則として割戻金として返されます。

・「こくみん共済」には「こども保障タイプ」、「医療保障タイプ」、「総合保障タイプ」などがあり、これらに「がん保障プラス」、「個人賠償プラス」を組み合わせることにより保障の充実が図れます。

●加入、掛金の払込方法・・・地域の店舗や指定金融機関の窓口などで告知扱(無診査)で加入でき、掛金は口座振替で払い込みます。


3.各都道府県民共済(全国生協連)


●全国生協連(全国生活協同組合連合会)・・・厚生労働省の監督のもと、各都道府県民共済が組合員を対象に普及推進を行っています。

●生命共済・・・年齢別に「こども型」「総合保障型」「入院保障型」「熟年型」「熟年入院型」に商品区分されています。
商品区分の範囲内で保障コースを選択でき、さらに特約コースを付加することで保障内容が充実できます。掛金は、選択する型や特約コースの付加により異なりますが、それぞれの商品、特約コースごとに年齢・性別にかかわらず一律となっています。

●加入、掛金の払込方法・・・加入は各都道府県民共済の事務所または指定金融機関の窓口などで扱っており、告知扱(無診査)で加入でき、掛金は口座振替で払込みます。


4.少額短期保険

●生命保険も損害保険も取り扱うことができます。
●生命保険の商品で取り扱えるのは、死亡保険・医療保険で以下のとおりです。
保険期間・・・1年以内
保険金額・・・1人の被保険者について一定期間内で、かつ総額1,000万円以下(複数契約合算)
●「生命保険契約者保護機構」等の公的セーフティネット・・・なし
●少額短期保険業を行う事業者は、内閣総理大臣の登録を受ける必要があり、事業の開始・運営にあたっては、保険業法にもとづく各種の規制が適用となります。


損害保険業界とその主な商品


●生活設計を考える場合、火災や交通事故など偶然の事故による損害に対する準備も必要です。そのために、火災保険・自動車保険などがあります。

●損害保険・・・火災保険や地震保険のように物に関する保険の他、所得補償保険や傷害保険、介護保険のように人に関する保険や、個人賠償責任保険のように賠償責任に関する保険もあります。また、自動車保険は、物に関する保険である車両保険、賠償責任に関する保険である対人賠償保険や対物賠償保険、人に関する保険である自身傷害補償保険などを組み合わせた保険です。

●実損てん補・・・通常、事故による現実の損害額だけが、契約金額の範囲内で支払われます。

●生・損保の相互乗り入れ・・・ニーズの多様化に対応した生・損保両業界の第三分野商品(医療保険等)の開発に伴い、生・損保の垣根が低くなっています。また保険業法の改正を受けて、平成8年10月から子会社方式による生・損保の相互乗り入れが可能となり、平成13年には生・損保本体による第三分野への参入も実現しています。

●商品・サービスの拡充・・・近年は生・損保業態を超えた提携等により、商品・サービスを拡充する動きがみられます。


1.傷害保険

●傷害保険・・・人に関する保険の代表的なものは傷害保険です。傷害保険は傷害事故(けが)で被保険者に死亡・後遺障害が生じたとき、あるいは生活機能、業務機能に支障をきたし医師などの治療を受けた場合に保険金等が支払われます。

●主な保険種類・・・普通傷害保険、交通事故傷害保険、海外旅行保険など。これらの傷害保険、人に関する保険なので、生命保険の「傷害特約」「災害入院特約」などに類似した給付内容となってますが死亡保険金の支払事由や、後遺障害保険金の支払割合、入院保険金の免責期間など異なる点もあります。


2.積立型保険

●積立型保険・・・多様化する消費者ニーズに応え、保険本来の保障機能が長期にわたることに加え、満期時に満期返戻金、契約者配当金が支払われるという貯蓄性を兼ね備えた商品として開発されたもので、積立普通傷害保険などもあります。

●年金払積立傷害保険・・・高齢社会における年金ニーズに対し、積立型保険の仕組みを用いたものです。

●積立傷害保険・・・確定拠出年金に対応した積立傷害保険などもあります。

Ⅲ.銀行業界とその主な商品


●銀行業界の大変革・・・銀行業界は、規制緩和の進展や、バブル崩壊後の長引く平成不況の影響も受け劇的な変貌を遂げ、多くの銀行の破綻や統合・合併などにより再編が進み、巨大な資産をもつ銀行(メガバンク)も誕生しています。

●生保との関係・・・かねてより生保の企業向け融資は銀行の保証を受けて融資が行われるなど、一面では相互補完関係をもっています。また、保険商品の銀行等での窓口販売が2007年(平成19年)12月から全面解禁され、現在では多くの銀行が生命保険会社と保険代理店契約を締結し、保険商品を販売しています。

●商品面・・・1993年(平成5年)には定期性預金、1994年(平成6年)には流動性預金(普通預金など)の金利が自由化され、現在では各銀行に金利差が生じています。さらに、近年では外貨預金といった商品も銀行の主力商品になりつつあり、取り扱う商品は多様化しています。

●営業面・・・収益の柱は、大口取引を主とした法人から個人にシフトしています。個人のお客さま向けには、個人向けローン、投資信託、保険商品などの販売を中心にお客さまの獲得競争が激化しています。


1.預金の種類

●普通預金・・・出し入れが自由にできる最も一般的な預金。公共料金などの自動支払、給料や年金などの自動受け取りもできます。預入期間も自由。

●貯蓄預金・・・出し入れ自由で、預金残高に応じて金利が変わるタイプの商品と預金残高が一定額以上の場合に普通預金より高い金利がつくタイプがあります。残高によっては普通預金より多くの場合高金利。公共料金などの自動支払、給料や年金などの自動受け取りはできません。普通預金との間で、自動的に資金を振り替えるスイングサービスがあります。預入期間は自由。

●スーパー定期・・・預入金額300万円未満のものを「スーパー定期」、預入金額300万円以上のものを「スーパー定期300」と呼びます。中途解約をする場合には、その期間に応じて中途解約利率が適用されます。預入期間は1ヵ月以上(最長10年)。

●大口定期預金・・・1,000万円から預け入れ可能な定期預金で、金額と期間に応じた金利が設定される自由金利型定期預金。中途換金はいつでも可能で、その場合は中途換金率が適用されます。預入期間は1ヵ月~10年の定型タイプと期日指定タイプがあります

●変動金利定期預金・・・適用金利が一定期間ごとに変更されます。一般に金利が上昇しているときには固定金利定期預金よりも有利ですが、逆に下降しているときには不利になります。中途解約時にはその期間に応じて中途解約利率が適用されます。預入期間は1年、2年、3年など

●当座預金・・・主として小切手や手形の支払資金となるもので、主に商工業者の営業資金の出し入れに使われます。預入期間は自由。

●通知預金・・・まとまった資金を短期間預けるための預金。引き出し希望の2日以上前に引き出しの通知(連絡)を銀行にする必要があります。

●外貨預金(外貨建て定期預金)・・・ドル、ユーロなどの外貨建ての定期預金。利息も外貨で支払われ、また外貨ベースで元本が保証されています。為替リスクがあり、為替相場の動向次第では、満期時に受け取る外貨建ての受取金額を円に換算した金額が預入額を下回る場合があります。預入期間は1ヵ月、3カ月、6カ月、1年など。


2.個人向け融資(ローン)の種類

●資金使途・・・資金使途(資金の使いみち)が限定された目的別ローンと資金使途が自由なフリーローンがあります。一般に、目的別ローンの方が融資限度額は大きく、金利は低いです

●担保・・・担保の有無によって有担保ローンと無担保ローンがあります。一般に有担保ローンの方が融資限度額は大きく、金利は低いです

●目的別ローン・・・住宅ローン、教育ローン、マイカーローンなど。

●フリーローン・・・カードローンなど。


信託銀行業界とその主な商品


●信託・・・「委託者がお金や土地などの財産を信頼できる他の人(受託者)に移転して、受託者が受益者のためにその運用や管理を行う」ということで、この業務を主として取り扱っているのが信託銀行です。

●信託銀行の機能・・・信託銀行は、企業の設備投資を中心に、長期資金の需要に応える中で発展きました。その機能は、大きく「金融」と「財務管理」に分けられます。その業務範囲の広さや多機能性により、信託銀行においては昨今の金融環境の変化の中で、新商品の開発に積極的に取り組んでいます。

●生保業界との競合・・・本格的な私的年金制度の発足(昭和37年)以降、生命保険・信託銀行両業界が中心となって企業年金商品を取り扱っています。


信託銀行の業務・商品

(1)個人向け

①金銭信託・・・信託金を貸付や有価証券などで運用し、その収益と元本を信託契約終了時に金銭の形態でお客さまに返還する信託。個人が信託銀行等で利用できる代表的な商品は、合同運用指定金銭信託、実績配当型金銭信託など。

②相続関連業務・・・遺言書の保管から財産に関する遺言の執行までを行う遺言信託、相続財産目録の作成や遺産分割手続き等を行う遺産整理業務。

③不動産の信託・不動産関連業務・・・不動産の管理を目的とした不動産管理信託、土地所有者が土地を信託し収益を信託配当として受け取る土地信託などの不動産の信託、不動産の売買・仲介、不動産の鑑定評価、不動産のコンサルティングサービスなど。

④銀行業務・・・信託銀行は銀行業務を取り扱っており、預金・ローン等の商品があります。


(2)法人向け

企業年金商品として、厚生年金基金信託、確定拠出年金などを販売している他、株主名簿管理等の証券代行業務、法人の資産管理・運用などに関する信託商品などを取り扱っています。


証券業界とその主な商品


●証券業・銀行業間の一部業務の相互乗入れ・・・証券会社の主な業務は、もともと証券の需要と供給を仲介することでしたが、経済の安定成長に伴う国債の大量発行、国民の金利選好意識の高まりを背景に、預金に類似した商品の取り扱いや公共債を担保とした貸付業務に参入しました。この結果、証券業と銀行業との一部業務の相互乗入れも行われるようになり、競合が激化してきています。

●異業種との提携・・・その反面、銀行をはじめとして、生保・損保などの異業種との提携も活発に行われています。


1.債券(公社債など)

●債券・・・国・地方公共団体・特殊な金融機関・事業会社などが、資金を投資家から集めるために発行する有価証券。

●特徴
①元本および利子が保証されている(収益性)
②一定の期日に元本が返済される(安全性)
③いつでも換金できる(流動性)

●中途売却する場合・・・元本割れする危険性もある。

●種類・・・債券には、買い入れるときに利子を前取りする「割引債」と、一定の利子が一定の期日に支払われる「利付債」があります。また、発行主体(国・地方公共団体・金融機関・事業会社など)や発行形式・担保の有無などによっても分類できます。

●身近な個人向け債券・・・身近な個人向け債券として「個人向け国債」、「新窓販国債」があり、証券会社、銀行などで購入できます。

●個人向け国債・・・半年ごとに利率が見直される変動金利の10年満期と、固定金利の5年満期、2年満期の3つがあります


2.株式

●株式投資による利殖・・・株主としての権利にもとづく「利益配当」と、株価の値上がりにもとづく「売却益」の確保があります。

●特徴・・・株価については、変動による値下がりの危険もあり、計画的な資金づくりの手段としては必ずしも適切とはいえません。

●株式投資・・・ハイリスク・ハイリターンの運用が特徴となっているため、あくまでも余裕資金の利殖を目的として行うべきであるといわれています。

●身近な株式投資法・・・毎月一定額を投資し株式を買い増ししていく「株式累投投資(るいとう)」単元未満株を売買する「単元未満株投資(株式ミニ投資)」は、少額投資家に身近な株式投資法として利用されています。

●単元未満株投資(株式ミニ投資)・・・ミニ株とも呼ばれ、一般の株式の売買単位株数(100株)の10分の1の整数倍で売買でき、銘柄によっては数万円程度の少額で購入できます。


3.株式投資

●投資信託・・・多くの投資家から資金を集め、専門の機関が投資家に代わって公社債・株式などの有価証券に投資して、その利益を投資家に分配する仕組み。その結果、「小口購入」「分散投資」「専門家運用」の3つの特徴により個人投資家の有価証券への投資を容易にしています。

●分類の仕方は複数ありますが、主に投資家によって、公社債投資信託と株式投資信託に分類する方法があります。


(1)公社債投資信託

約款上、株式を一切組み入れず、公社債を中心に投資する投資信託で、比較的安定した収益を上げることができ、元本割れの危険性は一般に少ないといえます。「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)」はこの公社債投資信託の一種です。


株式投資信託

約款上、株式を組み入れることができる投資信託で、運用次第では高収益が期待できますが、反面元本割れの危険性も大きいといえます。通常は一定枠の公社債などを組み入れることにより運用リスクを分散する方法がとられています。


金利の種類と金融商品


●金利とは一言でいえば「お金の賃貸料」のこと。お金を貸し借りするにあたっては”利息”がつくのが一般的で、この”利息”の元本(貸したお金・借りたお金)に対する割合を『金利(利率)』といいます。


(1)単利と複利

金利の計算方法は「単利」と「複利」に大別されます。「単利」は元本だけに利息がつくのに対し、「複利」は元本に利息を繰り入れた合計額に利息がつきます。

●同じ利率の金融商品であれば単利より複利のほうが、また同じ利率の複利商品であれば1年複利より半年複利半年複利より1ヵ月複利のほうがお金の増え方は大きくなります


(2)固定金利と変動金利

「固定金利は」とは、いったん決めた金利が期間終了まで続くものをいい、「変動金利」とは、期間の途中で金利を見直すものをいいます。

●一般に、お金を預ける場合は、金利が上昇傾向にあるときには変動金利商品が、金利が下降傾向にあるときには固定金利商品が有利になります。お金を借りる場合は、その逆になります。


>>第6章 社会保障制度・企業保障制度

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