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第4章 生命保険と保全・アフターサービス

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Ⅰ.保全・アフターサービスの重要性

保全・アフターサービスの重要性


●生命保険加入の主な目的・・・医療費・入院費や万一の場合の保障の確保。


●ニーズに合った経済的な保障の提供・・・生命保険の役割であり、かつ生命保険会社の基本的な業務。


●保全・アフターサービス・・・お客さまの状況変化に対し、加入している保険契約が役に立たないものとなってしまわないよう、お客さまの大切な財産である生命保険契約をフォローし、日常の情報収集・提供活動にもとづく具体的な手続きを実践することです。


・さまざまな手続き
①保険事故の発生による保険金・給付金等の支払い、満期保険金・祝金の支払いなど
②家族状況等の変化による保障内容(保険金額等)の見直しや契約関係者の変更などで、契約転換制度の活用・特約等の中途付加・契約者や保険金受取人の変更など
③経済状況等の変化による保険料負担額の調整が必要となる場合で、減額・解約・失効契約の復活・払済保険や延長(定期)保険への変更・契約者貸付など
④ニーズに合った新商品への追加加入や中途増額、新サービスの利用など
⑤保険料の払込方法(回数・経路)の変更・銀行口座の変更・名義(氏名)変更・住所変更・改印・保険証券再発行の手続きなど


Ⅱ.保険金・給付金等の請求と支払い

1.適切な保険金・給付金等の支払い

●保険金・給付金等の適切な支払い・・・不測の保険事故(死亡・けが・病気など)に対して、保障の確保を目的に加入した生命保険がお客さまにとって役に立つのは保険金や給付金等が適切に支払われる場合であり、この支払いこそが生命保険事業の最も基本的でかつ重要な責務です。


●認識の薄れ・情報提供の不足・・・保険事故が起こってからもお客さまから請求が行われず、保険金や給付金等が支払えないままでいるケースも存在します。保険事故は契約締結時から相当期間を経て発生することが多く、お客さまの認識も薄れてしまっていることや加入時・契約期間中のお客さまへの情報提供が不十分なことなどが原因に挙げられます。


●情報提供・・・日常活動の中の「契約募集時」「契約期間中」「請求受付・案内時」の各段階において、生命保険会社のルールにもとづく適時・適切な保険金・給付金等の支払いに関する情報提供を行っていく必要があります。


●支払査定時照会制度・・・モラルリスク対策の強化を図るため、生命保険協会では、「契約内容登録制度」「契約内容照会制度」に加え、2005年(平成17年)1月から支払査定時の情報交換制度として管理・運営しています。


●生命保険契約照会制度・・・契約者・被保険者の平時の死亡、認知判断能力の低下、または災害時の死亡もしくは行方不明によって生命保険契約に関する手掛かりを失い、保険金等の請求を行うことが困難な場合等に、生命保険契約の有無についての照会を受け付け、一括して各生命保険会社に調査依頼を行い、その調査結果をとりまとめて照会者に回答する「生命保険契約照会制度」を2021年(令和3年)7月に創設しました。


2.生命保険募集人としての具体的対応とその留意点

●必要なお客さま対応とその留意点

①保険金・給付金等が支払われない場合があること(重要事項)・・・勧誘時から「ご契約のしおりー定款・約款」などで説明のうえ、理解いただきます。


②支払事例等の情報提供・・・日常の定期訪問活動により、支払事例等の情報提供をしながらお客さまに理解を深めていただくと同時に、保険事故が起こったときにお客さまが迅速に対応できるよう、手続きの窓口等をしっかりとお伝えしておきます(高齢者が受取人となる場合、保険金・給付金請求の手続き等に支障をきたすことがないよう、必要に応じて「指定代理請求制度」や「成年後見制度」の利用も案内します)。


③保険事故発生の連絡を受けた場合・・・契約内容を正確に把握したうえ、開示していただける範囲の保険事故の内容を確認し、生命保険会社の定めた「保険金・給付金等の請求受付に関するルール」にしたがって適切に対応します。


④支払可否の判断、支払金額や支払時期の回答等・・・請求書類や診断書の内容によって決められるため、安易に回答せず、生命保険会社のしかるべき専門の担当者や担当部門に確認すること(決定に時間を要する場合もある)


⑤保険事故に関する情報・・・特にセンシティブな個人情報であり、その取り扱い(人手・管理)には細心の注意を払います。


Ⅲ.失効(復活)・解約手続きの留意点

1.失効(復活)手続きの留意点

●失効した場合・・・お客さまの知らないうちに失効してしまっている場合があるため、しっかりと確認します。

●復活・・・所定の期間内であれば復活して元に戻すことができます。ただし、復活しても失効期間中の支払事由に相当する事故は保障の対象にならないことや復活の際に告知義務違反があった場合は、新契約時と同様に契約が解除される場合があること等について、注意する必要があります。また、これらは、復活手続きに際し、復活に関する重要事項として契約者・被保険者に説明します。

●復活の手続き・・・新たに保険に加入するのとはほぼ同様の手続きが必要となり、復活請求書(申告書)と同時に告知書の提出(場合によっては診査)が必要です。生命保険会社の承諾後、未払込保険料(延滞保険料)と支払うことにより、復活が完了します。

●失効した場合の留意点
①迅速に復活の案内をして、放置したままにしない。
②契約者・被保険者に必ず面接して、復活の意思確認・同意確認をする。
③復活の手続き時には、復活に関する重要事項の説明をして、お客さまの納得のもと必要書類の自署・押印をいただく。
④復活の意思がない場合は、すみやかに解約の請求について案内する。


2.解約手続きの留意点

●契約者は、いつでも生命保険会社に申し出て、それ以後の契約の継続を打ち切ることができます。これを解約といい、その時点で契約は消滅し、それ以降の保障はなくなります。

①解約請求者が契約者であることを確認する・・・解約請求ができるのは契約者のみであり、手続きの際には、取引時確認を確実に行うとともに、契約者本人からの請求であることを確認します。手続き者が家族の場合でも、契約者の意思確認のもと、委任状による代理人としての正当な手続き書類がなければ受け付けることができません。

②解約以外の方法で対応することができないかを確認する・・・解約理由によっては、別の方法(契約者貸付や保険金額の減額、払済保険等への変更など)で対処できる場合があります。別の対応方法があることを案内し、検討していただきます。

③解約した場合のデメリットをお伝えする・・・お客さまの保障がなくなり、新たに契約加入する場合は保険料が高くなることや健康状態の変化によっては加入いただけないこともあります。加えて、長期契約に係る配当金を受け取る権利が消滅すること、および解約返戻金は、通常の場合、既払込保険料総額よりも少なくなることも説明します。

④契約者本人による請求書への自署・押印と必要書類の完備を確認する・・・再度解約の意思確認をし、契約者本人に記入いただきます。使用(届出印)印鑑の確認や保険証券の回収等必要書類をもれがないよう注意します。

⑤解約返戻金の支払いについてお伝えする・・・解約返戻金がある場合は、現金もしくは契約者本人の銀行口座への振込み等により支払われます。通常は口座振込みになるため、受取口座を指定いただき、手続き書類に記入いただきます。


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